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インフルエンザのシーズンを迎えました。今年は例年に比べてその流行が早く、11月に入ったころから患者さんが急増しているようです。ここ松戸でもいくつかの小学校で学級閉鎖寸前までいったという話を聞いています。 インフルエンザの治療薬は抗ウイルス薬のタミフル、リレンザ、シンメトレル(いずれも商品名)が一般的で、一部には漢方薬を積極的に処方する医師もいます。 抗ウイルス薬はいずれも比較的新しい薬剤で、その治療効果は非常に高く、発症後間もないインフルエンザにはほぼ例外なく処方されています。 しかし、シンメトレルはA型以外のインフルエンザウイルス感染症には効果がないことや、早いうちから耐性株の出現が指摘されて、タミフル、リレンザ発売以降はほとんど処方されなくなりました。 また、タミフルをめぐっては昨シーズン、服用後にマンションから飛び降りて死亡するなどの異常行動が問題となり、10歳以上の未成年者については現在、原則投与ができなくなっています。タミフルの服用と異常行動の因果関係は現在、調査されているようですが、インフルエンザの高熱によっても異常行動が起きる可能性があることや、異常行動の症例の多くがタミフル以外の薬剤を併用していたことなどから究明に時間がかかっています。 今シーズンはリレンザの使用増が見込まれていますが、リレンザは専用の器具を使用する吸入薬で、小さい子どもだと吸い込めない可能性があることや、使用増で新たな副作用なども心配されます。 タミフルをはじめ抗ウイルス薬が普及した背景には「インフルエンザは怖い病気」というイメージがあります。確かに、通常の風邪より症状が激しく、脳炎などを起こす場合もあり、決して甘くみることはできません。しかし、欧米では「普段健康な人であれば、インフルエンザは一般的な風邪と同様、安静にし、十分な水分を補うなどして体力の消耗を防ぎ治療する」というのが基本のようです。 世界のタミフル使用量のうち、約7~8割が日本で使用されているということを考えると、もう一度「風邪やインフルエンザは安静と水分補給などの養生で治す」という基本に立ち返るべきなのかもしれません。 そんな中、その有効性が見直されているのが漢方薬です。麻黄湯や葛根湯などの処方がインフルエンザに有効とされ、麻黄湯はタミフルと同等の有用性があるとする医師もいます。 麻黄湯や葛根湯は通常、比較的体力がある方が対象となる処方で、普段健康な方であれば、早期服用でかなりの効果が期待できます。また、医師の処方箋がなくても薬局で購入できるので、普段から常備しておき、インフルエンザ様の症状が出たときにすぐに服用できるメリットがあります(エキス製剤もあります)。インフルエンザは医療機関の受診が基本ですが、いつ発症するかわかりません。常備しておけば、医療機関の受診困難な夜間などにも服用が可能です。 さらに、麻黄湯や葛根湯は、インフルエンザだけでなく普通の風邪にも使用可能な処方なので、疑わしい症状(悪寒、全身の倦怠感、発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛)が出たときに服用が可能です。 ただ、基本的に比較的体力がある方が対象となる処方なので、体力の落ちた高齢者や、心臓や肺に持病のある方などの場合は、その対象から外れます。もちろん、体力が落ちている方が対象となる処方もありますが、そのような方は、抗ウイルス薬が適応になると思われます。 |
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